■Dせるせるの新婚さんいらっしゃい −後戯− |
遥かな未来、あるところに居ただろうという気もする、大変仲の良いような悪いような新婚さんは、いまだにお遊びの真っ最中です。 鬼畜な旦那様フェイトは、受々な奥様セルジュを、トーク・セックスなる遊戯で明るく楽しくえっちぃに、いぢめ続けてておりますのです。 *** *** 「なるほど・・・もう意識が消えかけてるわけだな。俺が思っていたより早くに、その状態になってるのか」 今後の情事の参考にしよう、と俺は頭の中でメモった。 「じゃあ、前を刺激してるんだから、後ろの口も可愛がってやらねばな。 まず、俺の指を二本ほどお前に舐めさせて・・・」 「う・・・きっと、指示されるがままに、フェイトの指、舐めてるんだろうな・・・」 「その指を、お前の下の口に、まず一本・・・」 ぴく、とセルジュが反応を返す。まるで本当に指を入れられたかのように。 「ゆっくり指しこむ・・・。セルジュの柔らかい内壁を、軽く押すように指の腹でなでていく」 「フェイトの指・・・」 うっとりとセルジュがつぶやく。実際に俺にされたときのことを思い出しているのだ。 空想の中で俺の指を味わうセルジュは、なんと艶っぽい風情か! そうだ。トーク・セックスのもう一つの利点を思いついたぞ。 いかに本当にセックスをしていても、他のことを考えて没頭出来ないときだってある。 しかし、この遊びは自主的に抱かれているときのことを思い出すわけだから、頭の中は常に相手とのセックスについて考え続けているのだ。 ほら、今のセルジュの頭は、俺とのこれまでの情事の記憶で一杯だ。 これは、なかなかにセルジュに対する征服欲を満たしてくれる遊びではないか。 セルジュは言葉を選んで、つつましやかに色っぽく続ける。 「なんていうか・・・うん、気持ちいいんだけど・・・それまでの良さと違って、甘い心地よさっていうのかな・・・? それが僕の体を支配していくって感じ・・・」 ・・・ヤバイ。セルジュがどんどん艶やかになっていく。 このままでは、俺の方が耐えられなくなりそうだ。 「甘い・・・ね。では、もう一本、指を増やしてお前の蕾をゆるゆるとかき乱していく」 「ゆ、ゆるゆると・・・っ? じらすんだね・・・もう・・・ダメだよ・・・きっと、それでも・・・っ」 セルジュの肌が汗ばんでくる。息も、押さえてはいるが、明かに乱れてきている。 まさか・・・? 「フェイトの指、二本くらい入れられた時点で・・・い、イっちゃうよ・・・僕・・・」 恥じらいと快楽が交差する表情、声色、吐息・・・! 「三本目まで待てないのか? 可愛い奴だ。だが、達した直後は最も敏感だからな。まだまだいけるだろう? 三本目をくれてやる、セルジュ。充分に慣らしたあと、俺のものを・・・」 「フェイト・・・ぉっ」 せつなく潤んだ瞳で俺を見つめるセルジュ。 そろそろ限界か? そうだ。意地を張らずに言ってしまえ――俺が欲しいと! でないと、こちらが耐えられんじゃないか!! 「・・・俺のものを、ゆっくりとお前に打ちこむぞ。お前のしっとりとした内壁が俺を包んでいく・・・。 セルジュの躯の中は熱く脈打ってる・・・多分、俺のもな・・・鼓動がひとつになる瞬間だ・・・」 ・・・いかん、俺もそうとう没頭している・・・どこまで自分を抑えられるかな? 「ふふ・・・知っているか、セルジュ・・・? 感じて濡れるのは女だけじゃない。男だって快楽を得れば、本来そうするべき機能など備えていないはずの蕾の中も、女ほどではないにしろ、しっとりと湿ってくることを・・・。 ・・・セルジュ、ほら、お前の中も・・・」 「フェイト・・・っ、も、もうダメだって・・・っ」 「俺が欲しいか?」 セルジュの顔を覗きこんで問う。 「俺に抱いて欲しいか?」 「フェイト・・・っ?」 「一度な、お前の方からねだらせてみたかったんだよ。薬など使わずに、お前の意思で。 辛いだろう? お前の一言で、楽にしてやるぞ?」 「フェイト・・・だって、僕、もう・・・っ」 シーツをまとったセルジュを抱き寄せて、ふとその姿勢に違和感を覚える。 「セルジュ・・・お前・・・」 「だ・・・だって、耐えられなかったんだもん! ひどい・・・っ! 僕に、こんなことさせたかったの・・・っ!?」 シーツごしにセルジュの身体を探る。 下腹部が勃ち上がってる。もう限界だろう。だが、驚いたのは――。 「・・・もう、三本も飲みこんでるのか」 「う・・・っ」 セルジュは、シーツに隠した手で、自分を慰めていたのだ。俺にばれないように。 先ほどからの不自然な動きや乱れ方、全てこのせいかと合点がいった。 「ったく、どこまでも意地を張る奴だ・・・っ! 俺だってな、必死で耐えて――!」 俺の限界が来た。 荒々しくセルジュをベッドに押し倒し、素早く足を開かせ、俺の楔をあてがい、一気に突き上げた。 「ぁあああ・・・っ!」 すでにセルジュ自身の指によって慣らされたそこは、難なく俺を受け入れ、最奥まで導いた。 「フェ・・・イ・・・ッ!」 ただそれだけの行為で、セルジュが達する。 まだ許さない。 一度ごとに角度を変え、俺の楔でセルジュの内壁を何度も擦り上げる。 「あ・・・ッ、フェ、フェイトの・・・がっ、中で、どんどん、おっきく・・・っ!」 「何度でもイかせてやる。俺の方も何度もイかせてもらうからな。悪いが今夜は、お前のペースにかまっている余裕はない・・・!」 「だ、だめ・・・っ、あっ、あんっ、おかしくなる、おかしく・・・っ!」 セルジュは俺を求めて、慣れない一人上手までやっていた。 思い出すたび、俺の征服欲が満たされていく。 だが、貴重なものを見せてもらったと満足している余裕などない。 今はただ、やみくもにこの柔らかで艶やかな躯をひたすら貪りたかった。 「セルジュ・・・また、来ているみたいだな」 「あう・・・っ、や、やめて・・・ぇっ!」 セルジュが二度目の絶頂を迎える。 「ああ・・・っ!」 余韻になど、浸らせてやるものか。 「待っ、待って、フェイ・・・あぁっ」 吹きとぶ理性をつなぎとめ、ときおり快楽の渕から這い出して、セルジュが訴えるような眼差しで見上げる。 その瞳は、やめてと言っている。欲しいと言っている。まだ続けるの。もっと壊して。 言ったはずだセルジュ。こんな状態で、お前のペースを見計らえるほど、俺は枯れちゃいないんだ。 喰わせろ。もっと喰わせろ。泣け。よがれ。あえげ。叫べ。俺のために! お前の支配者はただ一人、この俺だけなのだから――! 「は・・・あ・・・っ・・・」 軽やかなセルジュの吐息。 行為が終わった後の、軽めの愛撫を加える後戯。 酷使され、言うことをきかなくなったセルジュの腰を、愛しく撫でてやる。 「ん・・・フェイト・・・」 気だるげに余韻に浸っているセルジュ。 とりあえず夜明けが近いので何度目かの行為で終了させたが。 全てを終え、俺自身をセルジュから引き抜くという、ただそれだけの行為でまた派手にあえがれて、もう一度リターンマッチがしたくなってしまった。 俺もさることながら、こいつも絶対に底無しだ。 「ねえ・・・フェイト・・・」 「なんだ」 「も・・・トーク・セックスはやめてよね・・・」 「・・・実際のセックスの方がいいか?」 「う・・・・・・」 「俺は結構楽しかったがな。お前の一人上手も見られたし?」 「もう・・・っ、わ、忘れてよ・・・! 誰にも言っちゃイヤだよ・・・っ?」 ・・・誰が言うものか、勿体無い。あんな可愛いセルジュの艶姿、他の奴に知られるなど耐えられん。 だが、それはそれ。ムクムクと俺本来の意地悪な欲求がこみ上げてくるのである。 「そうだな、もう一度、俺に一人上手を見せてくれたら、誰にも言わないでおいてやるぞ?」 「ひ、ひどいーっ! やだ、絶対にやだからね!」 「そうか、ならば早速誰かに告げ口するとしよう」 「フェ、フェイト・・・っ! 駄目だよ、ごめんなさい、謝るから言わないで・・・っ!」 慌てて訴えるセルジュをニヤニヤと眺めつつ、俺は、もう一度セルジュに一人上手をさせるには、どうすれば良いかななどと意地悪な企みを巡らし始めていた。 えんど。 ええっと・・・終わりです(笑)。 なんか、すごく気楽に楽しんで描けました〜(^^) 優しくいぢめる・・・というシチュエーションが好きなので(^^ゞ なんだか、妙に甘いですね。 さてさて、「Dせるせるの新婚さんいらっしゃい」は、 また別のHのやり方を取り上げて、書いてみたいです、ひょひょひょ(いらないって・・・)。 |