■Dせるせるの新婚さんいらっしゃい  −本番−


 遥かな未来、あるところに居たらしい、大変仲の良いような悪いような新婚さんは、
ただ今お遊びの真っ最中です。
 鬼畜な旦那様フェイトは、受々な奥様セルジュを、トーク・セックスなる遊戯で
明るく楽しくえっちぃに、いぢめちゃっておりますのです。

   *** ***

 恥じらうセルジュの可愛いそぶりを堪能しつつ、俺は、自分がセルジュをどのように攻めるのかを言葉にしていった。
「それじゃ、お前の唇を解放して・・・そうだな、鎖骨の辺りまで俺の唇をずらしていって・・・」
「フェイトの唇って結構柔らかいんだよね。・・・くすぐったい感じ?」
 軽い反応を返せて、少しホッとしているセルジュ。だが。
「跡が残るほど吸うと言ったら?」
「・・・・・・もう! 僕の反応なんてわかってるくせにーっ」
「それを、あえて言葉にしてもらうのが楽しいんじゃないか」
「う・・・っ。す、吸われたら・・・気持ちいいんだけど、ちょっと痛いときもあるかなあ?」
「痛みは相乗効果になって、快感だろ?」
「脇腹にフェイトの手があればね」
「ずっと脇腹は攻めてるぞ、当たり前だ」
 セルジュが、ふと我に返って恥ずかしそうに俯いてつぶやいた。
「・・・いじわる・・・」
「背筋もいこうか? 下から撫で上げて、その後、下ろす。尾てい骨まで指をはわせて、割れ目の辺りをゆっくり・・・」
「ちょ、ちょっと待って、フェイト!」
「待たない。形のいい柔らかいお尻をそっともみ始める」
 ふ、尾てい骨とお尻も弱いのだよな、セルジュ?
「そ、そんなに急所ばかり攻めなくても・・・。きっと、僕、すぐに息が荒くなって・・・声とかも・・・」
 一度、言葉を区切ってセルジュは続けた。
「ううん、声は出さない。こらえるもんね」
「そうか、出さないか。ならば、出させるまでだ」


 少し思案して俺は続けた。
「胸を可愛がるのを忘れていたな。言葉で表現していると、どうも勝手が違う。
セルジュ、次は胸だ、胸。まず左、ついで右。左は俺の手で。右は唇で吸ってやる」
「フェイトぉ・・・描写、細かいよぉ・・・」
 セルジュが指摘したのは、胸を攻める順番。先に左で次に右。これが逆だと、セルジュはあまり感じないのである(それでも、充分に敏感なのだが)。
 この法則を初めてつかんだときは、かなり嬉しかったものだ。
「胸を攻めながら、次は・・・」
 ふと、セルジュを見やると、様子がおかしい。
 反応の仕方を言葉にしようと、俺の動作を順を追って反芻しているようだが、瞳がどんどん潤んでくる。
 ははあ、と思った。
 ――感じているな。
 セルジュは、実際に、感じているのだ。
 言葉によって生み出された架空のセックスなのに、想像力によって体が現実に反応し始めたのだ。
 シーツに隠されてわからないが、恐らくセルジュの「しるし」も硬くなり始めているに違いない。まさに、言葉の媚薬だ。
 ――ふふ、こうでなくては!


「セルジュ、どうした? お前の反応を言う番だぞ?」
「え・・・ええと・・・。胸を刺激されちゃったから・・・その・・・せ、せつない、かな・・・?」
 ・・・・・・せつない?
 ああ、下も刺激して欲しいということか。
 もっと直接的に言ってもらいたいものだが、まあよかろう。先はまだ長いからな。
「ならば、ご希望に応えて・・・俺の手をゆっくり下ヘ・・・。セルジュ自身を軽く握ってやろうな」
「やだ・・・っ、誰も希望してないって・・・っ」
「問答無用だ。反応は?」
セルジュは、う、と言葉をつまらせたあと、恥ずかしそうにつぶやいた。
「・・・・・・『やだ』って言う」
「それだけ?」
「だって・・・」
「・・・じゃあ、お前のしるしを俺の口ですっぽり包んでやる」
「!」
「俺の喉まで使って、ゆっくり愛撫・・・裏側中心でな」
「フェイト・・・っ」
「ほら、お前のが、どんどん硬くなってくるぞ・・・?」
「フェ・・・」


 セルジュは想像を繰り返す。自分の反応を伝えるために。
 心なしか、息が荒いのは気のせいだろうか?
「きっと、僕、もう何が何だかわかんなくなってるよ・・・声とかも出してるだろうし・・・でも・・・」
「でも?」
「・・・実際にフェイトに抱かれてるときって、下とか刺激され始めた辺りで、もう頭の中、真っ白になってて・・・よく覚えてないんだ・・・ホントに訳わかんないんだもん・・・」
 言いながら、頬が上気してくる。肌も桃色に変化してくる。瞳も潤んで、涙を流さんばかりだ。
 おや? と見咎める。
 シーツごしに、セルジュの手が動いたような気がしたのだ。
 このときは気にも留めなかったが・・・。


   ●「後戯」につづく(爆)●

あやや・・・今回ちょっと短いですが、完結編の次回が長いので
しばしお待ちくださいv(いらんて・・・)
ふ、この小説は全編通してHシーンの描写になるのであります(汗)。
裏の裏だからこそ出来る芸当ですね、ふふふ・・・。